ドイツの列車

ICE

Rheingold

InterCity

CityNightLine

LHAE

Metropolitan

TEE RA

編成表


(ドイツのTV局SWRの番組より)

 1976年にドームカーが廃止になってからは、ラインゴルトは全車1等車であった事を除けば、一般のInterCityとの差はあまりなかった。しかし1983年5月29日からの夏ダイヤを機に大幅な変更が加えられ、ドイツ鉄道の看板列車としての特徴を出そうする試みがなされた。主要な変更点は以下に記すが、これらによりラインゴルトは観光列車としての色合いを強めることとなった。

(1)従来からのバーゼル発着に加え、ミュンヘン発着編成(夏ダイヤのみ)が登場した。
(2)バー車に代わり、“CLUB RHEINGOLD”と呼ばれるクラブカーを連結した。
(3)専用客車で運転されるようになった。

 クラブカーは形式がWGm804で、1等オープン客車Apmz121より改造された。窓側には新たにテーブルが設置され、飲み物のサービスが行われた他、ドイツ民謡の生演奏も楽しめた。左下の写真がWGm804の外観、右下の写真がその車内である。


1983年9月 ミュンヘン中央駅 (Photo by Makopy)

(ドイツのTV局SWRの番組より)

 ラインゴルト専用客車には新たに細いオレンジ色の帯が入った。ただ車内には手が加えられずインター・シティーと共通であったため、通常の客車が連結されることも珍しくなかった。また、InterCityにラインゴルト専用客車が連結されていたこともあったようである。なお、1987年にラインゴルトが廃止されるとこれらの客車は順次通常塗装に戻された。写真はAvmz111.1である。


1990年 カールスルーエ中央駅 (Photo by Akira Inoue)


Rheingold Wagons
(オレンジ帯のラインゴルト客車のリストです)

形式 車番 製造年 製造 備考
Avmz 111.1 61 80 19-90 161-9 1973 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 162-7 1973 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 163-5 1973 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 164-3 1973 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 165-0 1973 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 166-8 1973 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 202-1 1974 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 203-9 1974 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 204-7 1974 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 205-4 1974 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 206-2 1974 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 208-8 1974 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 209-6 1974 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 210-4 1974 Wegmann 最高速度160km/h
Avmz 111.1 61 80 19-90 211-2 1974 Wegmann 最高速度160km/h
Apmz 122 61 80 18-90 069-5 1975 Wegmann 最高速度160km/h
Apmz 122 61 80 18-90 070-3 1975 Wegmann 最高速度160km/h
Apmz 122 61 80 18-90 076-0 1975 Wegmann 最高速度160km/h
Apmz 122 61 80 18-90 085-1 1976 WU 最高速度160km/h
Apmz 122 61 80 18-90 086-9 1976 WU 最高速度160km/h
Apmz 122 61 80 18-90 098-4 1976 WU 最高速度160km/h
WRmh 132.0 61 80 88-70 215-3 1966 O & K -
WRmh 132.0 61 80 88-70 218-7 1966 O & K -
WRmh 132.0 61 80 88-70 221-9 1966 O & K -
WGmh 804 61 80 89-70 401-8 1968 MAN 旧 Apmh 121 (61 80 18-80 115-8)
WGmh 804 61 80 89-70 402-6 1968 MAN 旧 Apmh 121 (61 80 18-80 116-6)
WGmh 804 61 80 89-70 403-4 1968 MAN 旧 Apmh 121 (61 80 18-80 119-0)

Wegmann : Kassel, WU : Berlin, O&K : Berlin



 83年5月のダイヤ改正以降、ラインゴルトはマイハイムでバーゼル編成とミュンヘン編成の分割併合を行うようになった。6両のバーゼル編成は従来とほぼ同様に運転され、一部車両はスイスのブリークやクール、イタリアのチアッソまで直通した。ミュンヘン編成は基本的には3両で運転された。こちらの編成はマンハイムよりハイデルブルク、エバーバッハ、ハイルブロン経由でシュツットガルトに到り、そこから再びシュヴェービッシュ・グミュント、アーレン、ネルドリンゲン、ドナウヴェルス経由でアウグスブルクに到るというルートで運転された。このルートは優等列車がほとんど設定されていないローカル線で時間も余計にかかったが、沿線が風光明媚であることから選ばれたようだ。ミュンヘン行きは1983年と84年の夏ダイヤに運転された。写真はミュンヘン編成の行先表示板である。
 牽引は、アムステルダム―エメリッヒをオランダ国鉄(NS)の1100型、エメリッヒ―バーゼルSBBを103型、ミュンヘン編成のマンハイム―ミュンヘンを111型ないし112型が担当した。ミュンヘン編成についてはシュツットガルトで一度機関車の付け替えを行った。また、111型や112型の代わりに110型が投入されたこともあった模様である。ミュンヘン編成に103型が投入されなかったのは、主として最高速度140km/hの区間を走行するため、103型のような高速機が必要なかったためと思われる。ただし、ダイヤ改正初日にあたる83年5月29日にはデモンストレーションの意味もあって、マンハイム−シュツットガルトを103型の109号機、シュツットガルト−ミュンヘンを103型の168号機が牽引した。(ちなみに、この日のエメリッヒ−バーゼルSBBの牽引機は103型244号機。)


運行初日のミュンヘン行きTEE 16 (Heilborn, Photo by Holger K)


運行初日のTEE 16 (Heilborn, Photo by Holger K)


運行初日のTEE 16編成 (Heilborn, Photo by Holger K)


ミュンヘン行には112形も活躍 (Heilborn, Photo by Holger K)


1983年9月 デュッセルドルフ中央駅 (Photo by Makopy)

ラインゴルト時刻表(1984年夏)

Rheingold 7/6
arr. dep. Station arr. dep.
- 0750 Amsterdam CS 2005 -
- 0933 Emmerich 1831 -
- 1010 Duisburg Hbf - 1757
- 1024 Düsseldorf Hbf - 1743
- 1049 Köln Hbf - 1718
- 1108 Bonn - 1655
- 1141 Koblenz Hbf - 1624
- 1234 Mainz Hbf - 1533
1315 1319 Mannheim Hbf 1436 1451
- 1348 Karlsruhe Hbf - 1407
- 1403 Baden-Baden - 1350
- 1450 Freiburg (Breisgau) - 1305
1525 - Basel (Bad Bf) - 1229
1532 - Basel SBB - 1222
2029 - (Chiasso) - 0701
1900 - (Brig) - 0854

Rheingold 17/16
arr. dep. Station arr. dep.
- 1332 Mannheim Hbf 1435 -
- 1344 Heidelberg Hbf - 1423
1526 1532 Stuttgart Hbf 1238 1244
- 1730 Augsburg Hbf - 1038
1803 - München Hbf - 1004




 1985年6月22日からの夏ダイヤからは、ミュンヘン編成の運転が通年となり、運転区間がオーストリアのザルツブルクまで延長された他、運行ルートにも変更が加えられた。ミュンヘン編成の新しい運行ルートは、マインツ−ダルムシュタット−ハイデルベルク−シュツットガルト−ウルム−アウグスブルク−ミュンヘンで、これに伴って、バーゼル編成とミュンヘン編成の分割がマインツ中央駅で行われるようになった。また、この改正では、バーゼル・ミュンヘン方面行の運転時刻が繰り上げられ、アムステルダム行の運転時刻が繰り下げられた。牽引機はエメリッヒ−バーゼルSBBが103型、マインツ−シュツットガルトが111ないし112型、シュツットガルト−ミュンヘンが103型、ミュンヘン−ザルツブルクが112型となった。
 1983年の時点でドイツを走るTEEは、ラインゴルトとメディオラム(イタリア国鉄FSの客車で運転。111型牽引。)のみとなっていた。1等車のみを連結するTEEの時代が過ぎ去ろうとしていたのは明らかであり、ビジネス客よりも観光客を対象とする列車に生まれ変わることで生き残りが図られたものの時代の流れには逆らえず、ついにInterCity化が決定された。1987年夏ダイヤでラインゴルトはICになり、ラインゴルトの愛称は廃止された。これを以って、ラインゴルトは60年に及ぶ歴史に幕を閉じた。



ラインゴルト時刻表(1985年夏)

Rheingold 7/6
arr. dep. Station arr. dep.
- 0659 Amsterdam CS 2036 -
0726 0729 Utrecht CS 2006 2008
0800 0802 Arherm 1931 1933
0820 0832 Emmerich 1901 1911
0907 0908 Duisburg Hbf 1826 1827
0921 0923 Düsseldorf Hbf 1812 1814
0945 0947 Köln Hbf 1747 1749
1005 1006 Bonn 1726 1727
1037 1038 Koblenz Hbf 1654 1655
1127 1131 Mainz Hbf 1556 1606
1209 1211 Mannheim Hbf 1517 1518
1240 1241 Karlsruhe Hbf 1448 1449
1255 1256 Baden-Baden 1431 1432
1342 1343 Freiburg (Breisgau) 1347 1348
1417 1419 Basel (Bad Bf) 1313 1314
1424 - Basel SBB - 1308

Rheingold 17/16
arr. dep. Sta. arr. dep.
- 1138 Mainz Hbf 1546 -
1155 1156 Darmstadt Hbf 1526 1527
1224 1225 Heidelberg Hbf 1458 1459
1330 1336 Stuttgart Hbf 1350 1356
1430 1431 Ulm Hbf 1253 1254
1511 1512 Augsburg Hbf 1212 1213
1544 1552 München Hbf 1129 1141
1729 - Salzburg Hbf - 0950



編成

(Emmerich
-Basel)
(Amsterdam
-Brig)
(Amsterdam
-Chiasso)
(Amsterdam
-Basel)
(Amsterdam
-Basel)
(Amsterdam
-Basel)
(Amsterdam
-Salzburg)
(Emmerich-
Salzburg)
(Emmerich-
Salzburg)


1等オープン客車
1等コンパートメント客車
食堂車
クラブ・ラインゴルト


ラインゴルトの編成図です。クリックすると、
大きなサイズで見ることが出来ます。



103形

112形



ラインゴルトのチケット

 他の列車と比べても、何も違いはありません。コンピュータ発券のノーマルなものです。



必須というわけではありませんが、座席の予約ももちろん出来ます。予約席には以下のような札が置かれます。




ラインゴルトのパンフレット

 DBの看板列車ですから、ラインゴルトのパンフレット類は充実していました。日本語で書かれたものもありました。(写真をクリックしたら、大きなサイズで見られます。)




クラブ・ラインゴルトのメニュー

 クラブ・ラインゴルトのメニューです。飲み物が大半を占めます。(写真をクリックすると、大きなサイズで見られます。)




ラインゴルトのグッズ

サボ。ドイツの鉄道グッズの定番?かもしれません。
提供:makopyさん

このようなシールもありました。(クリックすれば、大きなサイズで見られます。)
提供:makopyさん



By Hisayuki Katsuyama (ny8h-ky@asahi-net.or.jp)
Last Update: 16.06.2008